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サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット [ モーガン・ハウセル ]
ヨコ文字なのでなんの本だ?と思う人がほとんどではないでしょうか。
お金、ファイナンスに関する「心理学」の本だと理解してもらって良いと思います。
訳書なので原本はアメリカ人です。そうです。金融の最先端であり中心の国で書かれ、読まれてきた本です。
少しは興味を持ってもらえたでしょうか。
それでは紹介に移っていきます。
この本は20のチャプターから構成されています。
たくさんの人の目に触れてほしいとの思いから、 それぞれが独立した内容となっています。 興味があるチャプターだけ読んでみてもよし、短いところから読んでその後をどうするか考えてもいいです。
おかしな人は誰もいない
人の判断はその人の経験に強く依存する。特に成人するまでの期間。金融システムの経験はたかだか一世紀に満たない。人類の歴史から見たら正解を導き出すほどの経験値ではない。
運とリスク
- 兄弟間の収入は、身長体重よりも相関が強い(バシュカー・マズムダー)
- リスクと運はドッペルゲンガー
- 何事も見た目ほど良くも悪くもない
決して満足できない人たち
- 動き続けるゴールポストを止めよ(幸福=結果-期待値)
- 「富の比較ゲーム」に参加してはいけない
- 吐くまで食うな
- 大きな利益が得られる可能性があっても、危険を冒す価値のないものは多い
複利の効果
裕福になること、裕福であり続けること
- お金を得ることとそれを維持することは別物
- 裕福になることよりも裕福であり続けることが大事 破滅を避けるには
- 大きなリターンよりも破滅しないことを目指す
- 計画通りに行かない可能性を踏まえて計画すること
- 未来に楽観的であれ
テールイベントの絶大な力
テールとは、結果の分布図の最後尾の部分を指す言葉。 少数の事象が結果の大部分を占める。
自由
お金が自生にもたらす最大な価値は「自由」
(ジョナ・バーガー)
人は、自分が主導権を握っていると感じたいのである。つまり、運転席に座りたいと思っている。だから、誰かから何かをするように仕向けられると、急に無力感を覚える。自分で選択したのではなく、他の誰かに指示されたと感じるからだ。そのため、その行動ほのものは好きだとしても、拒絶したり、他の行動を取ろうとしたりする。
高級車に乗る人のパラドックス
尊敬や称賛を求め富を誇示するものを身に着けても、人はそれに見惚れるだけで案外中の人は見ていない。
本当の富は見えない
- 富とは、目に見えるものに変換されていない金融資産
富と物質的豊かさは異なる
貯金の価値
富を築くには収入より貯蓄率が大事
収入-エゴ=貯蓄
知性で競ってもライバルはあちらこちらにごまんといる。 差別化は難しい。しかし、柔軟性は確実な強み。競争で優位に立てるのは、コミュニケーションや共感力など、数値で表しにくいソフトスキルを持つ人材。
合理性>数理的
体に起こる発熱は疫病に抗うのにとても有効である。しかし、皆、医者でさえも解熱剤を処方する。理由は単純で、熱が辛いからである。
- 人生すべてが一貫していることなど、めったにない
サプライズ!
- この世界では、前例のない出来事が常に起きている
テールイベントの影響は、思わぬ広がりを見せる
歴史から学ぶべきは「予測」ではなく「一般論」
誤りの余地
未知のリスクは回避できない。そのための備えが安全域である。何事も誤りの余地を残しておき、離脱しないための備えをすることが計画を支える最重要事項だ。
あなたは変わる
- 心理学では、人は将来の自分を予測するのが苦手だとはっきりと示されている
長期的なファイナンシャルプランを描く際に心に留めておくべきこと
- 極端なファイナンシャルプランは避ける
- 「過去の自分」の囚人になってはならない
人間は時の経過とともに変化していく。だからこそ人生のあらゆる局面でバランスをとることが、将来の後悔を防ぎ、投資を長く続けるうえでも最善の戦略になる。
この世に無料のものはない
市場のゲーム
別のゲームをしているプレイヤーから学んではいけない
- バブルとは、短期的トレーダーが増え、投資の時間軸が短くなったことの表れである。
- 長期投資家と短期投資家のやるゲームは別物
- 自分がどんなゲームをしているのか改めて紙に書き出して確認することを強くオススメする。
悲観主義の誘惑
楽観主義とは、「たとえ途中で挫折することがあっても、長期的に見れば良い結果が得られる確率が高いと信じること」だ。
悲観論は、楽観論よりも賢く、もっともらしく聞こえる。
理由
1. 悲観的になるのは、人間の本能であり、不可避なものだから
2. 悲観論者の主張には、より説得力があるように感じられるから
3. 進歩は遅すぎて気づきにくいが、悲劇は一瞬で起こるために無視できない
何でも信じてしまうとき
- あなたの経済的目標は、「起こってほしいと思うこと」に歪めれている
- 人は、都合よく解釈し、予想したがる
- 市場やビジネスまでコントロールできると思うな
お金の心理
本書で述べてきた簡潔で実践的なアドバイスをまとめた章
- 物事がうまくいっているときは慎重に、うまくいかないときは寛容に
- エゴを減らせば、豊かになれる
- 「夜、安心して眠れること」を優先してお金の管理をすべし
- 投資で結果を出すための最大の秘訣は、時間軸を長くすること
- うまくいかないことがあっても問題ないと考える。半分は間違っていても、資産は増やせる
- 自分の時間をコントロールするためにお金を貯め、使う
- 他人に富を見せびらかさず、誠実に人と接しよう
- 貯金をする。ただ貯金をする。貯めるのに特別な理由は必要ない
- 成功のために必要な代償を見極め、それを支払う準備をする
- 「誤りの余地」を何よりも大切にする
- 極端な経済的判断は避ける
- リスクを好きになること。リスクは、時間の経過とともに利益を生む
- 自分がしているゲームを明確にする
- 多様な意見を認める
告白
お金の管理する方法は、自分にあったものを見つけなければならない。
この本の筆者はこう考えている。
毎朝、「自分の好きなことを好きなようにできる」と実感しながら目覚めることを望んでいる。
好きな言葉
「真の成功者とは、ラットレースから抜け出して、心の平穏のために生きることである」
投資戦略
頼りにしているのは、高い貯蓄率、忍耐力、「世界経済は今後数十年にわたって成長を続ける」という楽観主義である。
ファイナンスの世界では、おかしなことを考えている人など、誰もいない。